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vol.15 元大工は見た!~職人の一日~
コラム/齊藤元彦
2021.06.17
住宅業界も震災の影響がでてしまい、設備の品薄、建材の高騰等で
ゴタゴタがありましたが、少しずつ落ち着きを見せつつあります。
現場も着工し始めました。
ドタバタしているうちに いつの間にか衣替えの6月。
今年はサマータイムを導入する会社が増えるそうです。
トトモニは毎年サマータイムをやっています。今年もやっています。
でもそんなサマータイムなんて関係なく 常に朝が早いのが職人の世界。
私も一時期大工見習いとして職人をやっていたことがありますが、
職人のタイムスケジュールというのはどのようなものなのでしょう?
今回は職人の一日をご紹介します。
AM 6:00 起床
AM 7:00 出発 朝食はしっかり食べます。
AM 7:30 工務店到着
8時まで簡単掃除、親方とお茶のみながら今日の作業確認
AM 8:00 作業開始
AM10:00 お茶休み 約20分
AM12:00 お昼休み 食事は15分で済ませます。お弁当持参
その後午睡 車の中 ベニアの上 どこでも寝ます。
PM 1:00 午後の作業開始
PM 3:00 お茶休み 約30分
PM 5:00 作業終了 清掃、翌日準備
帰宅
帰宅後はまず風呂入って 夕飯食べて 酒飲んで 寝る。
次の日仕事がある日は夜更かしはしない。
このスケジュールは現場直行でもほぼ同じ
現場に8時について 午後5時まで お茶休みは午前、午後の2回、昼は寝る。
このリズムが基本です。真夏も真冬も変わらずに。
そして 食事は毎回しっかり食べます。
夏は汗で塩分がでるので本当に味付けを濃くします。
真夏の休憩時には梅干を食べたりします。
(体が自然と 量や塩分を求めます。)
大体こんな感じです(私はこうでした)。
休憩が多いと感じますか?
危険な工具を扱うことが多い職人は仕事のメリハリがすごくしっかりしています。
作業時間は集中!休憩時間はリラックス。(最近のメーカー系は休憩がないようです)
とても理にかなっていると思います。(サマータイム中は私も午睡します)
また職人の仕事は 体 頭 神経 バランスよく使います。
バランスが悪いと務まりません。
体を使うのは当然ですが
頭も使う(仕事の段取りや納まりを考え)
神経も使う(他の職人といい関係を築いたり、施主の意向を汲み取ったり)
全てバランスよく使う。これが仕事ができる職人の条件。
プラス いい仕事をするという矜持をもっていること(クセが強い!)
近寄りがたい雰囲気を持っている職人もいますが
相手の意向を汲み取るのがうまいのが職人です。
せっかくの機会ですから休憩時間には話しかけてみてください。
職人の世界の面白さが垣間見えるかもしれません。
※お昼休みは駄目ですよ。寝かせてあげてくださいね。
(齊藤 元彦)