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vol.9 建築失敗談1 ~浴室施工編~ 

コラム/高木信行

2021.06.17

今回のテーマは「失敗」。
失敗はダメです。したくありません。でも、失敗はあるのです。
「失敗をしなくなるために失敗がある。」という格言がある(ような気がする)くらいです。
失敗を公表してしまうことによって 大丈夫か?という不安を与えてしまうかも知れませんが あえて公表します。
みなさまの家づくりに役立てて(役立つかな?)いただければ幸いです。


「基礎から水が染み出ています!」

そんな一報が入ったのは、私が初めて現場監督を務めさせていただいたお宅。
バタバタながらも無事にお引渡しにたどりついた・・・
と、心をなでおろしていた矢先の話でした。
現場にいくと、浴室の外壁側の基礎、循環パイプ部分に確かにうっすらと水が染み出た形跡・・・。

 

嫌な予感・・・。

 

このお宅の浴室はユニットバスではなく、在来浴室でした。つまり浴室を下地から造っていく方法です。もし下地や内部の不具合であれば、下地まで解体しないと直せません。

 

冷や汗・・。

 

まずは再現実験。浴槽に水を張り、排水。洗い場から染み出ていることことも考えられるので洗い場もシャワーで散水。

何かの間違いであってくれ!

ああ 無情にも数十分して少しづつ水が染み出てきました。

 

取り壊し決定!

 

浴室の改修中は生きた感じがしませんでした。
お客さんの冷たい視線。ヒリヒリするような緊張感。
下地のコンクリートを壊すとなると体の芯まで響くようなどデカイ音がします。
家の構造をいじっているわけではないので強度上は問題ありませんが、
お客様にしてみたら「家を壊してる」でしょう。
せっかくこだわりの家を建てたのに、どれだけ気分を害させてしまったか。
その場から消えたい心境でした。
本当に申し訳ありません・・・・

 

この失敗を引き起こした原因は「現場管理への姿勢の甘さ」。
経験の浅さから「浴室の施工の気をつける点やどうするべきか」の答えが自分の中にありませんでした。
そこで職人さんに任せてしまったのです。
職人さんには培った経験はありますが、古い考えの部分もあります。
今回の職人さんはいままで「布基礎」でやっていた排水方法をそのまま「べた基礎」でも同様に施工しました。(今回のお宅はベタ基礎だったのです)
そこに施工方法の選択ミスがあったのです。職人さんに悪気はないのです。

施工方法について指示をするのは現場監督の役割です。
その現場監督が、職人の経験に甘えてしまったのです。
現場監督は職人の知識と腕を最大限活かせるような現場を目指しますが、
まかせっぱなしではいけないのです。(当たり前ですね。)

この失敗を通して強く感じたことは「自分が住む家だったら」という気持ちをもって挑んでいれば まかせっぱなしにはしなかっただろうということ。
そういう気持ちで挑めていなかった(もしくは希薄だった)のだろうということ。

 

経験がないので・・・は言い訳にできません。
また職人によっては見えなくなる部分でいい加減な施工をする人もいます。
(そういう方は、その後のおつきあいはなくなりますが・・・。)
そこに気付けない現場監督であってはいけません。
常に「自分が住む家だったら」という気持ちをもって現場に挑む事です。

 

住まい手の方に楽しんで家づくりをしてもらいたいのに それが出来なかった苦い思い出です。
(それでもまだまだ失敗談はあります。残念ながら・・・そのうちお話しします。) 

(高木 信行)

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