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vol.6 木の話。~無垢の木でモノをつくるということ~

コラム/木村淳一

2021.06.17

今回は実際に木に触れている木工家からのコラムです。

 

丸太の切り口って触った事ありますか?
切りたてはとっても水みずしいですよ。
木って何でしょう。
木が持つモノは大きいと思います。
モノとは、触る事によって感じる質感。やさしさ。かおり。
見る事によって感じる癒し。落ち着く感覚。

 

木のモノが減っています。
さらに無垢の木で出来たモノは本当に減っています。
以前は木やつるなど自然にある物で生活をしていていました。
しかし利便性を求めたためプラスチック系の物に変わりつつあります。

 

無垢の床板も使われることが少なくなりました。ほとんどが合板系です。
しかも科学的な塗装処理をして木の味わいを損なっています。
無垢の木は呼吸することによって 伸縮をしたり、曲がったりします。
動く物はクレームになりやすいからです。

 

無垢の木でモノをつくるということは
プラスチックなどのモノと何が違うのでしょう

 

無垢の木でモノをつくるとき
その木材と正面から向き合います。
じっと見つめあいながら

 

いつ削っていいのか。
どの様に削っていいのか。
どの位削っていいのか。

 

山にいくと空気がしっとりとしています。
木が育ったそんな山や森をイメージして、

木に手をあてていると返してくれる時があります。
動きたい!呼吸したい!と話しかけてきてくれます。
その言葉にきちんと返せるように手を加えていきます。

 

正面から向き合いながら削っていると木が喜びを表し、私を楽しませてくれます。
木が喜ぶ気持ちと私が喜びえたものを形にしています。
そんな思いで削られた無垢の家具の空気感を皆様にも味わってもらいたい。

 

木は森で育っていても、削り加工されても、呼吸し生きています。
木の育つ森に触れて
削られた木にほほをよせて
感じられるモノを味わって
心の中に微笑を浮かべてもらいたいと思います。

(木村 淳一)

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