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数字の根拠
牧島の日常/牧島美玲
2011.06.12
長期優良住宅で提出したもののなかにこんな書類があります。
定常計算といって、壁や小屋裏といった躯体の中に結露が生じないかどうか
使う断熱材、下地材、通気層・・・そういったものから
温度・湿度の計算をして、判定したもの(結露が生じないという判定)です。
家において見えない部分の結露は怖いし
実際、建物の耐久性にも大きく影響します。
でも正直なところ・・・
自然素材を使う。呼吸する材料を使う。
構造体や躯体の環境を考える。
断熱材を適切に施工する。断熱方法を検討する。
つまり素材や原理を検討し、理解し、
それにもとづいた適切なつくり方でつくることが大事なのであって、
数字でOKかどうかは、考え方の後押し だと思っています。
いま日本中がいろんな数字に振り回されている気がします。
どの数字が正しくて、どの数字ならよくて、どの数字なら危なくて。
そもそもこの数字自体、信じていいのかすらアヤシイ。
数字だけを聞いて、これってどうなの・・・。ではなくて
自分なりの考え方や判断の基準をもったうえで
それを説明したり、結論づけるために
数字がある と考えたい。
数字は自分でだせないけれど、判断は自分でだせるから。
そこに責任はもてるから。
そんなことをふと思ったのでした。